結婚後、夫からアメリカの個人退職年金口座(IRA)を作るように何度か言われていたのですが、二人目の出産を終えて新生児を卒業し一段落した感があるので、作ることにしました。
IRA とは
IRA とは、Individual Retirement Account の頭文字。個人(individual)が退職(retirement)後のための資産を貯蓄/運用しておく口座(account)のことです。節税のためにアメリカでは多くの人が持っている口座です。
IRA は、主に「Traditional IRA」と「Roth IRA」の2つから選べます。両者の一番の違いは、税金を退職後(引き出し時)にその時の所得に応じて払うか、現役時(拠出時)に払うかです。節税という観点で言い換えると、現役時に節税したいか、退職後に節税したいかの違いです。
夫は「Roth IRA」を選んでいて、その主な理由は、1)退職する頃(厳密には59.5歳以降)は今よりも税率が高いと思うから、2)気分的に、嫌なことは先に済ませておきたいから、だそうです。
夫も私もファイナンスのことは素人ですが、夫の言うことは理にかなっていると私も思ったので、私も夫と同じく、税金を現役時に払うけど59.5歳の引き出し時には税金がかからない「Roth IRA」にしました。退職後に節税するほうを選んだということです。
ただ、“税金を現役時に払う” といっても、すでに所得税として課税された手取りの給料の一部を IRAに入れる(contribute する)ということなので、とりわけ “払った” という意識はあまり感じられません。
一方で「Traditional IRA」の場合は、IRA に入れたお金の分が非課税になるけど定年後の引き出し時に課税されるというわけです。
調べてみると、「Traditional IRA」と「Roth IRA」のどちらが有利なのかは人それぞれのようです。検索すれば詳しく説明されている米国公認会計士さんのウェブサイトなどがすぐ見つかるのでそちらをご覧ください。
バンガードで口座を開設
Roth IRA はアメリカのほとんどの金融機関で口座を開くことができます。バンガード(Vanguard)、チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)、フィデリティ(Fidelity)などがメジャーどころです。
夫は証券会社の大手チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)で Roth IRA や個人投資口座を開いていて、チャールズ・シュワブ以外の会社の使い心地などを見てみたいというので、話し合った結果、私はバンガード(Vanguard)で開設することにしました。
バンガードのウェブサイトに行き、まずはアカウント開設。氏名、生年月日、住所、電話番号、アメリカのソーシャルセキュリティナンバー(社会保障番号)、現在の年収などを入力して、ものの十数分でアカウントが開設できました。
開設の手順は最後までとてもわかりやすく、英語が読めてアメリカで暮らすためのごく一般的な知識があれば特に悩むようなことはなく開設できると思います。
Roth IRA に入金(contribute)
次に、私の銀行口座とバンガードのアカウントをひも付けていきます。バンガードに開設した Roth IRA にお金を入れるためには、ひも付けられた銀行口座から Roth IRA へお金をオンラインで移動(transfer)する必要があるからです。
銀行口座のログイン情報をバンガード内で入力してひも付けする方法もありましたが、私は銀行番号(routing number)と口座番号(account number)を入力してひも付けする方法を選びました。
数日後、ひも付けが完了し、指定した私の銀行口座からバンガードの口座にお金を移動できるようになりました。
私の年齢では、私が2022年度の Roth IRA に入れることができるお金の上限は6,000ドル(2023年度は6,500ドル)です。この上限を超えないように注意してお金を入れます。
Roth IRA に入れたお金は投資で運用しないと意味がない
以上で Roth IRA は開設できましたが、手取りのお給料から毎年6,000ドルを Roth IRA 入れていくだけではただの貯金です。物価が上がる分だけむしろ現金の価値は目減りしていくだけなので、Roth IRA に入れたお金で投資をして運用していく必要があります。
夫は、Roth IRA の投資はインデックスファンドにコツコツと積み立てていくだけでいいと言っているので、とりあえずその通りにやってみようと思っています。