皆さんがイメージするネイルサロンってどんな所ですか?
日本で毎月ネイルサロンに行くという人はそれほど多くはないと思いますが、アメリカでのネイルサロンは、日本でいう美容院のような感覚です。もっと気軽で、皆さんがイメージするネイルサロンよりもずっとシンプルです。私はワイキキのネイルサロンで働いていたことがあるので、その経験をお話ししたいと思います。
マニキュアとペディキュア
マニキュアという言葉は、アメリカでは手の爪のケアのことを指します。皆さんはおそらく爪に塗るネイルポリッシュ(マニキュア液)をイメージされたのではないでしょうか。マニキュアでは、爪を切り、形を整え、甘皮やささくれを処理し、オプションで保湿やマッサージをし、最後に好みの色のネイルポリッシュを塗って仕上げます。
また、足の爪のケアのことを「ペディキュア」と呼びます。こちらもマニキュア同様、爪と甘皮の処理をして、足の裏の角質もお手入れしてくれます。ほとんどのサロンにはフットバス付きのイスがあり、足湯をして角質を柔らかくしてからするので痛くないですよ! オプションでフットマッサージもあります。
老若男女の憩いの場
「ネイルサロンって女性が美容のために行く所でしょ?」そう思いますよね。主に女性が利用するサービスですが、ハワイでは男性もよく利用しますし、幅広い年齢層が利用します。私のお客さんには、2歳くらいの女の子から90代のおじいちゃん、おばあちゃんもいました。
ご年配の方は、自分では切れなくなった足の爪のケアのため、巻き爪緩和のため、あるいは若いおしゃべり相手が欲しいからという理由でもネイルサロンを利用されます。ファッションによってネイルを変えるために毎週のように来店するお洒落なおばあちゃんもいらっしゃいます。
このように、ネイルサロンは、予約なしで気軽に立ち寄れる、老若男女の憩いの場になっています。
男性は爪に色は塗らず、ネイルケアやフットマッサージのメニューをよく選ばれます。ネイルサロンに行くことを最初は抵抗していた方でも一度経験するとハマってしまうそうですよ。ハワイに観光で来ている人は、男性でも遊びごころで足の爪に色を塗って、ハワイアンなデザインをしていく人もいます。除光液で落とせるので、旅行中だけ楽しむらしいです。新しい!
身だしなみのひとつ
ハワイではいろいろな職業でネイルに色を塗ることが許されています。ドクターや看護師、レストランのシェフ、ウエイター、学校の先生、小・中学生など、日本では絶対ダメですよね。髪の毛や服装同様、ネイルも身だしなみと考えられ、綺麗にしておくのはステータスの一部だと考えられているみたいです。日本でいう美容院のような存在で、大事な会議やプレゼンの前にいらっしゃる方も多くいました。
また、特にアメリカ人は、よくご夫婦で一緒に来店されます。そして奥さんの施術中、旦那さんは待っているという光景をよく見かけます。慣れている旦那さんは一緒にサービスを受けたり、娘や息子を連れて家族全員でサービスを受けていかれる方もいます。
また、年中ビーチサンダル生活をしているハワイの人たちにとって、サロンでプロに足の爪をケアしてもらうことは、お医者さんにオススメされるくらい大事なことでもあるんです。
爪コンプレックス
アメリカのネイルサロンには、爪にコンプレックスを持っている人も多くいらっしゃします。爪を噛む癖があって深爪の人、ストレスで爪の周りの皮膚を噛んだり剥いたりしてしまう人、手のひら多汗症の人、走るのが趣味で足の親指の爪が変形してしまった人、本当に様々な方がいらっしゃいました。私もネイルを始める前は爪を噛む癖があったので、伸ばした経験なんて一度もなく、綺麗な爪に憧れていました。
日本では「コンプレックスを持っている所はわざわざ他人に見せたくない!」という人が大多数だと思います。しかし、ネイリストは毎日毎日いろんな人の爪を見ているので、ちょっとやそっとでは驚きません。気にせず行ってみてください!
ワイキキ以外のサロンでローカル気分を!
ワイキキには日本人経営や日本人スタッフがいるサロンもありますが、ローカル気分を味わいたい方はワイキキ外のサロンをトライしてみてはいかがでしょうか。ハワイ到着日、ホテルのチェックイン前の時間を過ごすのにちょうどいいと思います。ただし、自分の希望ではないメニューをゴリ押ししてくるネイリストもいるので、自分の主張は必ずしてくださいね!